保持公演_髪掛の松

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保持公演_髪掛の松

都神楽団 保持演目のご紹介

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髪掛の松

※神楽団オリジナル

 

この物語は美郷町村之郷、蟠龍狭に伝わる伝説を、邑智郡誌・大和村誌に基づいて創作、神楽化したものです。内容・人名等、若干事実とは異なるところがあります。 時期は鎌倉時代末期(永仁三年頃、西暦千二百九十五年頃)、村之郷に築かれた山南城(南山城)の城主、石見初代小笠原四郎三河の守長親と足利の軍勢との合戦に始まります。長親はその合戦に於いて功績のあった重臣、玄太夫宗利に恩賞として妻を娶らせますが、かねてより宗利に好意を抱いていた小間使の水無月はある日、宗利の妻、明日香姫が病に冒された事を機に、御薬と偽って毒を盛り、遂に明日香姫は醜女と化し、宗利は次第に妻を疎むようになり、水無月に心惹かれていきます。明日香姫はそんな水無月の態度に気づき、水無月の美しさを妬み、胸中は次第に恨みへと変わっていきます。明日香姫はその恨みを晴らすべく、水無月を蟠龍狭へ奇勝散策と偽って誘い出し、そこで水無月を亡き者にしようと企てるも見破られてしまい、お互いは激しく戦いますが、差し違えたまま深淵に呑まれ果てていきます。二人を追って来た宗利は、自らの振る舞いを悔い、自害します。その時、深淵に果てた明日香姫の怨霊が現れ、宗利を伴って昇天し、他界へと導いて行きます。長親・その妻・美夜姫はそれぞれの御魂を滝の明神として合祀するという悲恋の物語です。